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長期金利が上がると,なぜ株価や債券価格が下がるの?

 以下は,All About提供記事(文:井上 陽一)のほぼほぼコピペです。

 長期金利が上昇すると,どうして株価や債券価格が下落するかを知るために,金利と株価,債券の関係をまとめてみました。

株価と債券価格は需給のバランスで決まる

 まず前提として,株式や債券の価格は,将来の予想に基づいて変化をするということです。将来儲けが増えると予想される株式や債券は,買いたい人が多くなります。買いたい人が多くなると価格は上がります。反対に売りたい人が多くなると価格は下がります。

               株価・債券の価格の変化

長期金利が上昇すると株価が下がる理由

 では次に,長期金利が上昇すると,株価にどのような変化が起こるのかを見ていきましょう。長期金利が上昇すると,長期借入の金利が上がります。

 借入の金利が上がると,企業は設備投資を控え,家計は住宅購入を見送るなど,お金の巡りが悪くなります。その結果,業績や景気が悪くなると予想され,株式を売りたいと思う人が増えるため,株価は下がります。簡単にまとめると以下のようになります。

長期金利が上昇⇒借入の金利が上昇⇒借入を控える⇒設備投資・住宅購入などを控える⇒景気が悪化⇒株価下落

 また,長期金利が上昇すると,金利の上がった債券や預金など,安全資産に乗り換える人が増える(株が売られる)ことも,株価が下がる原因です。

長期金利が上昇すると債券価格が下がる理由

 債券は償還までに受け取れる金額(元本と利回り)が決まっています。よって,金利より債券の利率が高ければ買いたい人が集まり,債券価格は上がりますが,金利より債券の利率が低い場合は,売りたい人が増え,債券価格は下がります。

 例えば,利率1%の債券があるとします。金利が2%に上場すると,債券を持っているより銀行にお金を預けた方がよいため,債券を手放す人が増え,結果的に債券価格が下がることになります。

 反対に金利が0.5%に下がると,銀行にお金を預けているより,債券を持っていた方がお得になるため,債券を買う人が増えて価格が上がります。

 長期金利と株価,債券価格の関係を簡潔にまとめてみました。理論上は金利が上がると,株価と債券価格は下がるのですが,現実の価格(特に株価)はさまざまな要因が影響しあって変化します。

井上 陽一(ファイナンシャルプランナー):大学卒業後,保険・不動産・会計業界を経て「金融商品や保険等の販売をしないファイナンシャルプランナー事務所を作ろう」と独立。福岡県を拠点に,実務経験に裏付けられた提案力で,家計や企業経営の改善を行う。

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