悲喜こもごも

読むと得も損もあり!

年金を「払う人」「受けとる人」の数は過去20年でどう変わった?

 以下は,ファイナンシャルフィールド提供記事(執筆者:FINANCIAL FIELD編集部)のほぼほぼコピペです。最後に≪私感≫を付け加えました。

 平均寿命が延び続ける長寿大国の日本では,老後について計画的に考えることが重要です。会社の退職後も,長いセカンドライフが待っています。

 退職後のセカンドライフを支えてくれる重要な制度が年金です。本記事では,年金制度の運営状況を解説します。年金制度の改定についても紹介するので,ぜひ参考にしてみてください。

公的年金の被保険者数の推移

 公的年金は,職業や属性により加入する年金が「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」と異なります。それぞれが加入する年金は図表1のとおりです。

  図表1

 筆者作成 図表1のとおり,保険料を納める被保険者は,第1号被保険者と第2号被保険者です。では,年金制度の被保険者数はどのように推移しているのでしょうか? 過去の被保険者数の推移は図表2のとおりです。

  図表2

 厚生労働省年金局 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に筆者作成 図表2のとおり,3年で被保険者数の総数は減少しています。少子化を考えると,総数が今後増加することは想定しづらいでしょう。

 一方で,注目したいのが第2号被保険者数の増加と第3号被保険者の減少です。第2号被保険者は会社員や公務員などで,第3号被保険者は専業主婦(主夫)など,配偶者の扶養に入っている人を指します。 第2号被保険者が増えて第3号被保険者が減っている要因には,共働き世帯の増加や女性の社会進出などが背景に考えられます。また,今まで専業主婦(主夫)やパートで働いていたけれど,収入を増やすため扶養の範囲を超えて働くようになったという理由の人も含まれるかもしれません。

 第3号被保険者から第2号被保険者に切り替われば,年金保険料の負担が生じるため,年金制度の運営という観点では第2号被保険者が増えることは歓迎されるべき現象です。また,2022年10月には社会保険に加入する短時間労働者の範囲が拡大され,2024年にも段階的に拡大するため,さらに第2号被保険者の増加が見込まれるでしょう。

公的年金の受給者数の推移

 公的年金の受給者数はどのように推移しているのでしょうか? 公的年金の過去3年の受給者数の変化は図表3のとおりです。

  図表3

 厚生労働省年金局 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に筆者作成 日本の人口は約1億2500万人ですので,人口の約3割が年金を受給していることがわかります。高齢化が進むため,年金受給者は増えることが予想されます。

年金総額の推移

 公的年金は,年間に総額でどの程度支払われているのでしょうか? 年金総額の過去の推移は図表4のとおりです。

  図表4

 厚生労働省年金局 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に筆者作成 2021年度の年金総額は約56兆円で,20年間で支払額は約16兆円増加しています。日本の名目GDPの約1割に相当し,年金支払総額は高額であることがわかります。

少子高齢化は年金制度に影響する

 少子高齢化により,将来はますます被保険者数が減少し,年金受給者は増加します。年金制度の運営はより厳しいものになるでしょう。

 そのため制度に頼るだけでなく,年金受給額を増やすために受給開始年齢を遅らせる繰下げ受給,現役時代からiDeCoやつみたてNISAに取り組むなども検討してみてください。繰下げ受給は寿命により損か得かは異なりますが,年金は長生きリスクに備えるための保険なので,受給開始を遅らせることは有効な手段です。

出典 :厚生労働省年金局 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 日本年金機構    数字で見る公的年金 日本年金機構 年金の繰下げ受給

 

≪「受給開始を遅らせることは有効な手段」の「有効」が「長生きリスクに備えるため」であれば。長生きがリスクとは,世の中変わりましたねぇ。ただ,健康でないと意味がないような……。80代は,それ以前の年代に比べて生活が激変し,お金を使うことも……≫

 

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>