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要確認!「ねんきん定期便」の見方のポイント

 このブログは,拝野 洋子(マネーガイド)の記事の加除訂正です。

 平成21年4月より、年金制度加入者全員に年1回「ねんきん定期便」が送付されるようになりました。保険料納付の実績や将来の年金給付に関する情報を,日本年金機構がお知らせするものです。

ねんきん定期便とは?

  21年4月より年に1回誕生月に年金制度加入者の住所に届く年金記録のお知らせです。基本的に毎年、直近1年の保険料納付状況を記載したものが届きます。

 35歳、45歳、59歳のときには封書で20歳からの納付状況も全部含めたものが届きます。

 中に返信用封筒があるので、ねんきん記録回答票に「勤務先や加入期間などのもれ」「勤務先や標準報酬月額の誤り」があれば返送して記録を訂正してもらいます。

ねんきん定期便でわかることは?

 以下の6点です。

  1. 氏名・生年月日・住所

  2. 年金加入期間

  3. 老齢基礎年金・老齢厚生年金の見込み額

  4. これまでの保険料納付総額

  5. 直近1年間の保険料納付状況

  6. 会社員・公務員は勤務全期間の標準報酬月額・標準賞与額(おおよその給与・賞与)

 氏名の読み方,生年月日,住所に間違いはありませんか?間違い等で加入記録が異なってしまうので,慎重に確認しましょう。

 年金加入期間がわかれば、「年金をもらえるかどうか」がはっきりわかります。平成27年10月からは共済年金と厚生年金が一元化され、年金定期便にも共済年金期間が表示されます。

 なお,「年金見込み額」の記載がないのは「年金加入期間が足りないので年金がもらえるかわからない」ということです。早速,年金事務所で「カラ期間」を探しましょう。

 また,標準報酬月額・標準賞与額が万一「もらっていた給料より少ない」場合、実際より少ない給与で届け出されていた可能性もありますので、年金事務所で確認しましょう。

 

 50歳未満と50歳以上で異なる「ねんきん定期便」(「日本年金機構 ねんきん定期便の見方」参照)

 このねんきん定期便、50歳未満と50歳以上では記載内容が異なります。年金見込み額の部分が50歳未満では今までの加入期間と保険料に基づく年金見込み額で、50歳以上では今の給与や今の状態で60歳まで過ごした場合の年金見込み額が記載されています。

 50歳以上のねんきん定期便は、60歳までの間に,例えば早期退職、離婚や配偶者の退職で厚生年金の被扶養配偶者でなくなると年金見込み額は減ることになりますので,要注意です。

ねんきん定期便には反映されないことは?

 将来の年金に関して情報の宝庫であるねんきん定期便ですが、反映されない記録もあります。それは以下の点です。

  1. 個人的な家族状況を反映する加給年金や振替加算

  2. 在職中の場合、退職後の年金額

 加給年金や振替加算が付くには条件がありますので、厚生年金・共済年金に20年以上加入などの条件を全部満たすかどうか確認しましょう。

 厚生年金加入で在職中の場合、在職老齢年金の一部支給停止された額が表示されます。退職後も3か月ほどたってから、退職改定(年金額再計算)の通知が来ます。

ねんきん定期便、どう活用するか?

 ねんきん定期便で反映されない部分があるとはいえ、主だった年金額はわかります。

 「夫婦の年金額を合計し、将来の生活設計に役立てる」「夫の老齢厚生年金額から遺族厚生年金の額を割り出す(夫の老齢厚生年金額×3/4)」など、活用しましょう。

 

お読み頂き,有り難うございました<(_ _)>